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人間の変質した思考 [真・聖なる預言]

 人間よりも力があり、知性も優れていると思え、人間のまわりにありながら人間がいても平和に共存しているさまざまな要素、この世界をつくり上げているそういった要素について学ぶ過程を通じて、私は「未知の神」を見つけることができた。

 つねに不変であり、けっして判断を下さず、少しでも考えをめぐらせば誰でもすぐ理解できるものから私はすべてを学んだ。そのおかげで、人間の変質してしまった考えに支配されることもなかった。それは、偽善、頑なな理論、迷信じみた信念、そしていつもご機嫌をとらねばならない複数の顔を持つ神などのことだ。ほとんどの人間がまだこれから理解していかなければならないことを、私はこの地上界におけるただ一回の生で簡単に学ぶことができたのは、このためだった。言い換えれば、皆はほかの人間の考えの中に神を見つけようとしているのだ。政府による統治や教会による支配に、あるいは歴史の中に神を見いだそうとするが、その歴史がいったい誰の手によって、何の目的で書かれたのかということをまだ問いかけてはいないのである。人間は、自分の信念や考えや思考のプロセスといった、自分の「生」そのもの基盤を、幾度か知れぬほどの数の生を通じて、すでに何の役にも立たないことが明々白々となっているものに置いてきた。それが役立たぬことがわかっているのに、人間たちは自分の変質した思考につまずき、自分の傲慢さという牢獄につながれたまま、死に向かうことしかできない偽善を営々と続けているのである。

(真・聖なる預言より抜粋)



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